高齢者医療 65歳以上は国保加入 財政別建て 厚労省案(毎日新聞)

 厚生労働省は8日、75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度に代わる新たな高齢者医療制度案の概要をまとめた。原則として65歳以上は市町村の国民健康保険(国保)に加入する一方、現役世代と高齢者のそれぞれの負担を明確にするため、両者の財政運営は別建てとする制度を設計する方針だ。

 08年度に導入された現行制度は、75歳以上を別制度としたことで強い批判を浴び、政権交代の一因となった。民主党は現行制度の廃止を衆院選マニフェスト(政権公約)に掲げている。厚労省は65歳以上も現役世代と同じ国保の枠に入れ、年齢による区分をなくすことにより批判をかわしたい考えだ。

 厚労省が8日公表した試算によると、10年度の65歳以上への医療給付費は約17兆円に達する。新制度では、75歳以上への給付費(11.7兆円)は当面、現行同様50%を税でまかなう。65歳以上への税投入額を今より約9000億円減らし約6.5兆円にとどめても、国保、企業の健康保険組合、公務員の共済組合の高齢者医療への支援金をそれぞれ約8000億円、約2000億円、約1000億円増やすことで制度を維持できるという。

 国保は現在、給付費の50%を公費(税)で、残りを保険料などでまかなっているが、新制度の65歳以上の給付費の財源構成は、(1)税32%(5.5兆円)(2)現役世代の負担51%(8.3兆円)(3)高齢者の保険料17%(2.8兆円)−−となる。

 国保は財政が悪化し、保険料の地域間格差も広がっている。このため、厚労省は国保を都道府県単位などに広域化し、財政基盤を強化したうえで新制度の受け皿とすることを想定している。ただし、国保財政が健全で、保険料を低く抑えてきた市町村の不満を抑えるため、同一都道府県内の市町村間で異なった保険料とすることも認める意向だ。有識者会議「高齢者医療制度改革会議」で内容を詰め、8月末にも制度の大まかな全体像を示す。【佐藤丈一】

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